50歳からの頭皮と髪にやさしい低刺激な洗浄成分とは

上の写真はあるシャンプー成分の一覧ですが、ほとんどがカタカナの名前。いったいどれがどんな効果があって、良いのか悪いのか「よくわからない!」と思う人も多いのではないでしょうか。

【成分】の表示ルールとして配合量が多い順に書いてありますが、水の次にくるのはほとんどが洗浄成分(界面活性剤)。

よく、「低刺激なシャンプーがいい」っていわれますよね。この界面活性剤の名前の中に「グルタン酸」「アラニン酸」「グリシン酸」などが書いてあれば、アミノ酸系界面活性剤。「コラーゲン」「ケラチン」などが書いてあれば、タンパク質由来系のPPT系界面活性剤

どちらも刺激性が弱いから、50歳からの弱ってきた肌にも安心して使えます。アミノ酸系やPPT系の界面活性剤がなんで安心できるのか、詳しくみていきましょう

なぜ低刺激の界面活性剤が良いのか

界面活性剤の詳しい内容について触れる前に、なんで低刺激の界面活性剤が良いのかをお伝えしますね。

肌や髪の成分は、タンパク質であるケラチンからできています。タンパク質は複数のアミノ酸が合体したもの。髪は18種類のアミノ酸から出来ています。それに、コラーゲンは人の肌とか細胞の中に含まれる成分。コラーゲンが肌の水分を保ってくれるので、肌にハリが出るんですよ。化粧品にもコラーゲンが多く使われていますよね。

ケラチン(タンパク質)はアミノ酸からできてて、コラーゲンは人の細胞にあるもの。ということは、アミノ酸系やPPT系界面活性剤は、肌や髪を作っている成分に近いから地肌や髪に負担が少ない成分となります。

ケラチンが18種類のどんなアミノ酸で構成されているかというと、日本パーマネントウェーブ液工業組合が分析結果として公表している、下の「毛髪ケラチンのアミノ酸組織表」をご覧ください。

引用元:「毛髪の科学と診断」八木原 陽一 著

ズラ〜っと並んだカタカナは、全部アミノ酸。名前の横の「含有量 %」は、1本の髪に含まれるアミノ酸の量をパーセント(割合)で表しています。このパーセントは人によって違います。他の本ではアミノ酸のパーセントは違うかもしれませんので、ご了承ください。

髪を作る成分の含有量は、個人・髪の質・生活環境などによって違ってきます。中でも、グリシン・ロイシン・アスパラギン酸は数値の違いが大きいそうですよ。

それと、髪と同じ成分が含まれているので、アルカリ性や酸性を表すpHは、アミノ酸系もPPT系も同じ弱酸性。アルカリ性が強かったら髪はキシキシになるので、弱酸性に中和させるコンディショナーやトリートメントが必要。刺激が強いといわれる硫酸系の界面活性剤は、アルカリ性に近いので、コンディショナーなどで中和させないといけないんです。

弱酸性であれば髪のキシミは少ないので、アミノ酸系PPT系頭皮や髪にやさしいくてオススメなんですよ。

陰イオン界面活性剤のアミノ酸系は4つ

陰イオン(アニオン)界面活性剤でアミノ酸系の中でもオススメなのは、グルタミン酸系・アラニン系・グリシン系の3つ。それと、タンパク質由来のPPT系の1つ。

それぞれどんな特徴があるのか、表にして比べてみましょう。

アミノ酸系の分類
グリシン系 タンパク質を構成するアミノ酸
アラニン系
グルタミン酸系
PPT系 タンパク質加水分解物(PPT:ポリペプチド)を構成するアミノ酸

主な特徴を比べてみました。

アミノ酸系の分類 洗浄力 泡立ち 刺激 特徴
グリシン系 やや強め 良い やや低い 洗浄力はやや強めだが石けんよりは弱い・泡立ちはいい
アラニン系 穏やか 穏やか やや低い 低刺激・程よい洗浄力で肌のバリア機能を残しながら洗う
グルタミン酸系 穏やか 低い 泡立ちと洗浄力は低い・極低刺激でマイルド感がある・肌のバリア機能を残しながら汚れや余分な皮脂を落とす
PPT系 穏やか 低い  低刺激・安全性が高い(天然のタンパク質)・脱脂力は弱いが頭皮や髪への保湿性・保護性・柔軟性あり

上の表を見ると、4つのアミノ酸系の中でも、特に「PPT系」「グルタミン酸系」「アラニン系」が良いといえます。

それぞれについて、もう少し詳しくみていきましょう。

グリシン系

グリシン系は、中性から弱アルカリ性に位置する界面活性剤。

皮脂・油汚れ(弱酸性)への洗浄力・脱脂力はやや高め。やや石けんと同じような性質がありますが、石けんよりは洗浄力は弱い。洗い上がりはサッパリした使用感がありながらも、頭皮には低刺激。でも、洗浄力が高い分、髪の毛がキシム感じがするかもしれません。泡立ちはいい。

グリシンそのものは、コラーゲンの原料となるアミノ酸です。

ココイルグリシンNa
(医薬部外品:N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンナトリウム)
ココイルグリシンK
(医薬部外品:N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム)
ココイルグリシンTEA
(医薬部外品:N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンTEA液)

アラニン系

アラニン系はアミノ酸系の中でも、オススメの洗浄剤。

肌と同じ弱酸性で頭皮にもやさしく、非常に低刺激。程よい洗浄力もあるので、洗い上がりはスッキリした使用感で、泡立ちもいい。

ラウロイルメチルアラニンNa」「ココイルメチルアラニンNa」は、アミノ酸系では非常に低刺激で高級な成分です。この2つが配合されているシャンプーの価格はやや高めになる。

ラウロイルメチルアラニンNa ココイルメチルアラニンNa
ラウロイルメチルアラニンTEA ココイルアラニンTEA
ココイルアラニンNa

グルタミン酸系

アミノ酸系の中では、最も低刺激・低泡立ち・低洗浄力。洗い上がりはマイルドですが、スッキリ感は低そうやね。ただ、脂性の人やワックスなどの脂がついた髪の洗浄には不向き。

ココイルグルタミン酸Na
(医薬部外品:N-ヤシ油脂肪酸アシル-L-グルタミン酸ナトリウム)
ラウロイルグルタミン酸Na
ココイルグルタミン酸k
(医薬部外品:N-ヤシ油脂肪酸アシル-L-グルタミン酸カリウム)
ラウロイルグルタミン酸k
ココイルグルタミン酸TEA
(医薬部外品:N-ヤシ油脂肪酸アシル-L-グルタミン酸ナトリウム)
ラウロイルグルタミン酸TEA
ココイルグルタミン酸2Na ステアロイルグルタミン酸Na

PPT系

PPTとは、天然由来のタンパク質加水分解物(Polypeptide・ポリペプチド)のこと。アミノ酸が連なった構成になっている、ペプチド結合の成分。

皮膚や髪の主成分であるタンパク質と似たような構造なので、頭皮や髪にとっても親しみやすくて、やさしい成分になります。PPTと呼ばれるものには、コラーゲン系シルク系ケラチン系などがあり、良質なシャンプーにはよく配合されているから目にしたことも多いんじゃないかな。

>>>PPT系について詳しくはこっちをチェック

低刺激で安全性が高く、マイルドな洗浄力・脱脂力があります。洗い上がりはしっとりした使用感。頭皮や髪への保湿性・柔軟性があるので、ヘアコンディショニング剤としても使われる成分です。

頭皮や髪に優しく、ダメージから保護・修復してくれる効果が高いのも特徴。原料が非常に高価な成分なので、安価で一般的なシャンプーには配合されにくい成分です。

ココイル加水分解コラーゲンK
(ヤシ油脂肪酸加水分解コラーゲンカリウム)
ココイル加水分解コラーゲンNa
(ヤシ油脂肪酸加水分解コラーゲンナトリウム)
ココイル加水分解コラーゲンTEA
(ヤシ油脂肪酸加水分解コラーゲントリエタノールアミン)
 ラウロイル加水分解シルクNa

「ココイル・・・」「ラウロイル・・・」の違い

上の表をよ〜く見ると、「ココイル・・・」と「ラウロイル・・・」のオンパレードですね。でも、この違いってなんでしょう?

2つの違いを比べてみました。

ココイル・・・ 「ココイル・・・」とは、原料のココナッツ脂肪酸アシル(ヤシ油脂肪酸アシル)から名付けられている。
ココナッツの脂肪酸構成組織は、約50%をラウリン酸。他、約20%がミリスチン酸、約10%がパルミチン酸。半数がラウリン酸なので、ほぼラウリン酸と同じといえる。
ラウロイル・・・  「ラウロイル・・・」とは、ラウリン酸アシルから名付けられている。ラウリン酸アシルはラウロイルともよばれ、ラウリン酸が原料

つまり、「ココイル・・・」も「ラウロイル・・・」も、ラウリン酸をもとにしているので、ほぼ同じといえますね。

ただし、「ココイル・・・」は他の成分も混ざっている可能性があるので、「ラウロイル・・・」の方が純度が高くて高級品といえます。

Na・K・TEAの違いは?

界面活性剤の名称には、Na(ナトリウム)・K(カリウム)・TEA(トリエタノールアミン)がついていますよね。界面活性剤はアミノ酸と脂肪酸を反応させ、アルカリ剤で中和させますが、その中和剤として、Na(ナトリウム)・K(カリウム)・TEA(トリエタノールアミン)が使われています。それぞれは同じ働きではなく、洗いあがり感に違いがでます。

それぞれの使用感について、特徴をまとめてみました。

Na(ナトリウム) さっぱりサラサラ
K(カリウム) さっぱり
TEA(トリエタノールアミン)  しっとり

同じアミノ酸系を使うとしても、Na(ナトリウム)・K(カリウム)・TEA(トリエタノールアミン)によっても使用感が変わってきます。

自分の髪がしっとりしたいのか、サラサラにしたいのかによっても選び方が変わっていますね。

なぜ硫酸系の界面活性剤を避けてほしいのか

なんで、50歳からの頭皮や髪に低刺激の界面活性剤をおすすめしたいのか、もう少しお伝えしますね。

美容関係の本で調べると、「ラウレス硫酸Naの刺激性は弱い」って書かれているのもあります。でも、アミノ酸系やPPT系の界面活性剤に比べたら刺激はけっこう強いんですよ。それがわかる本を見つけました。

子ども向けの冊子:医学博士 真弓定夫 氏 監修「子ども法廷シリーズ③出口のない毒 経皮毒(シャンプー・リンス編)」の中で、手や足とかよりも角質層の薄い頭皮に使うシャンプー・リンスは気をつけたほうが良いって警告しています。

本のストーリーで、法廷で子どもたち(原告)とシリコン仮面たち(被告)が、シャンプーの事で論議を交わしています。そこへ、原告側弁護人:真弓小児科医院の院長がジャジャ〜ンと登場! そこで、言った言葉が、

シャンプーやリンスに含まれる化学物質が経皮吸収され、女性ホルモンと同じような作用をするからではないかと、多くの学者が指摘しているのです!

シリコン仮面は、

指摘されているのは事実だが、因果関係は証明されてはいない!

と反論するんやけど、真弓医師が、

では、こんな話を知っていますか? 出産のとき、母親の羊水からシャンプーのような匂いがするという話を!

と、発言するのよねー

なんで羊水から匂いがするんでしょう?

お風呂でゆるくなった毛穴からシャンプー液が吸収されて、子宮にまで到達してしまう可能性が高いらしいです。ということは・・・頭皮の毛穴から吸収されるのかな・・・

ブルブル (>人<;)””” コワ〜

パサ子
でも、この事については賛否両論があって、頭皮の毛穴から成分は浸透しないともいわれているから、正確にはわからないんやけどね。でも、頭皮が乾燥してたり傷ついてたら・・・やっぱ、できるだけ低刺激な方が、いろいろ考えて体には良いよね。

もう1つ注意が必要なのは

硫酸系の界面活性剤は、タンパク質を変性してしまう可能性があるから。「変性」とは、タンパク質を溶かしてしまうこと。

髪はタンパク質で出来ていますよね。ということは、硫酸系の成分を含んだシャンプーは、髪のたんぱく質を変性してしまう可能性があるともいえるんです。確かに、傷んだ髪や敏感肌の人用のシャンプーには、硫酸系は使われていません。

洗い流すから「大丈夫」ってことはないということです!

頭皮や髪だけじゃありません。シャンプーを洗い流すときに、頭からジャバ〜ンって流しますよね。もし、洗い流している間にシャンプー液が目に入ったら・・・目にだって、刺激が少ない方がいいですよね。

また、手が荒れていたら、手の皮膚からも吸収される可能性が・・・自覚症状がないまま、硫酸系の成分が体に蓄積されることってあると思うんですよね。「経皮毒」って言葉を出しましたが、歳をとってきたからこそ「低刺激なもの」を考えた方が良いでしょう。

界面活性剤はシャンプーやリンスだけではなく、食器用洗剤や洗濯洗剤など、メチャクチャ生活用品の中で使われてます。環境汚染の問題もあります。できるところから、低刺激なものに変えていきたいですよね。

まとめ

低刺激の界面活性剤を紹介してきましたが、それぞれ特徴が違います。できるだけ低刺激な成分で、自分の頭皮や髪の状態に合わせて選んでくださいね。

このページで紹介したのをまとめてみました。

低刺激でおすすめしたい洗浄成分
地肌と髪にとにかく優しいものがほしいなら:「グルタミン酸系」「PPT系
低刺激で程よい洗浄力がほしいなら:「アラニン系
もうちょっとだけ洗浄力がほしいなら:「グリシン系
さらに低刺激でマイルドな両イオン界面活性剤:「アミノ酸系」「ベタイン系

シャンプーは約90%が水と界面活性剤。メインの界面活性剤や配合バランスで洗い上がりが変わってくるし、たくさん成分が入っていたら絶対安全とも限らないことがあります。

でも、最も避けるべきなのは、硫酸系の界面活性剤と刺激物です。

自分の頭皮や髪の状態に合わせて、シャンプーを選ぶ参考にしてくださいね。

>>>配合バランスについてはこっちをチェック