
セテアラミドエチルジエトニウムサクシノイル加水分解エンドウタンパクについて
セテアラミドエチルジエトニウムサクシノイル加水分解エンドウタンパクはセテアラミドエチルジエチルアミンとサクシノイル加水分解エンドウタンパクから作られる第4級アンモニウム塩(陽イオン界面活性剤)です。
別名称で、「セテアラミドエチルジエトニウムサクシニル加水分解エンドウタンパク」ともよばれます。
加水分解エンドウタンパクは、植物の成長ホルモンともいえる植物ペプチド由来です。エンドウに含まれているタンパク質を、酸や酵素・アルカリなどによって加水分解することでできます。
種類 | 第4級 陽イオン(カチオン)界面活性剤 4級アンモニウム塩 |
配合目的 | キューティクル補修 帯電防止 柔軟 |
主な特性 |
|
成分の配合目的や安全性・主な特性については、「化粧品成分ガイド(フレグランスジャーナル社)」や「化粧品毒性判定事典(メモタル出版)」などの文献から引用しております(詳しくは参考文献一覧を参照してください)。
キューティクルを保護する脂肪成分
セテアラミドエチルジエトニウムサクシノイル加水分解エンドウタンパクは、成和化成社が開発した「vegetamide(登録商標)18MEA-NJ」に含まれている成分のひとつです。
vegetamideはキューティクルの表面を覆い、髪と髪の摩擦を防いだり、指の通りをよくしたり、髪のツヤやまとまりをよくする「18-MEA(メチルエイコサン酸)」という脂質成分の構造にとてもよく似ています。
どんな働きをするのか

上の写真は、私の髪の毛ですが水滴を垂らすと雫のように水が弾けている部分もあれば、水がしみこんでいる部分があります。
この水を弾いている部分は「18−MEA」がキューティクルを覆って守っているので水を弾きます。
しかし、洗髪やヘアカラー・紫外線・栄養不足なので傷んだ部分は、「18−MEA」の脂肪成分が崩れているので、水をシュッと髪内部に吸収してしまうのです。つまり、キューティクルが剥がれたり、開いたりしているので、すぐに水を吸収してしまうのです。
水を吸収するから「栄養分が染み込んで良いのでは?」と思うかもしれませんが、髪は死んでいる細胞なので直接髪内部に栄養が入っても意味がありません。
それよりも、髪内部に入らないようにキューティクルを守ることで、髪のツヤ・ハリが出るのです。毛染めはこのキューティクルを痛めることで色を染めるので、髪がキシキシ・パサパサしてトラブルが起きやすくなります。
そんな痛んだ髪の表面を、ツヤのある理想的なコンディションに整えてくれる成分のひとつとして、セテアラミドエチルジエトニウムサクシノイル加水分解エンドウタンパクが活躍してくれるのです。
また、優れた効果として、髪のダメージ部分にのみピンポイントで吸着し、補修効果を発揮してくれます。そのため、髪に必要以上に残ることはありません。
実に理想的なコンディショニング成分ですよね。